データ・調査レポート

【国内初】18業界・1,800問のAI検索独自調査で見えた、2026年最新のAI検索回答の傾向と対策

【国内初】18業界・1,800問のAI検索独自調査で見えた、2026年最新のAI検索回答の傾向と対策

Queue株式会社が18業界・1,800問を独自調査。AI回答の93.1%でWeb検索が発生していた一方、引用されるサイトと推薦される企業は必ずしも一致しませんでした。2026年最新のAI検索回答の傾向と、Web・SEO・PRで取るべき対策を解説します。

今回は、Queue株式会社がWeb制作、サイバーセキュリティ、不動産、採用支援、会計ソフト、旅行、美容医療など18業界を対象に、各100問・合計1,800個の非指名質問をGoogle Geminiへ入力し、2026年9月時点のAI検索回答を大規模調査してみました!

各業界で「どの企業・サービスが回答に出たのか」「どのサイトが引用されたのか」をまとめた個別の調査結果は、Queue株式会社が運営するLLMOナビの業界別AI検索可視性データをご覧ください。

生成AIは、企業やサービスをどのような情報から選び、回答の中で紹介しているのでしょうか。

調査の結果、1,800回答のうち1,675回答、93.1%でWeb検索が発生していました。さらに、1つの質問から平均4.13件の検索クエリが生成され、平均12.74件の引用データが取得されていました。

一方で、AIに引用されたサイトの企業が、そのまま回答内で紹介・推薦されるとは限りません。業界全体で多く登場する企業でも、質問の目的や条件が変わると候補から外れるケースが確認されました。

本記事では、18業界・1,800回答の横断分析から見えた2026年9月時点のAI検索回答の傾向と、企業のWebマーケティング、SEO、広報・PRに必要な対策を解説します。

この記事の要点

  • 1,800回答のうち1,675回答、93.1%でWeb検索が発生した

  • 1質問当たり平均4.13件の検索クエリと、12.74件の引用データが確認された

  • 引用された情報源と、回答内で言及・推薦される企業は必ずしも一致しない

  • 業界全体の上位企業でも、質問テーマや利用条件によって候補から外れる

  • 業界別に集計した参照ドメインの70.0%は、その業界で1回しか引用されていない

  • 公式サイトだけでなく、比較サイト、専門メディア、プレスリリース、レビューサイトなどもAIの情報源になっている

  • AI検索対策では、引用・言及・推薦を分けて計測し、質問テーマ別に情報を設計する必要がある

調査概要

今回の調査では、特定企業への指名検索ではなく、サービスや相談先を探している利用者がAIへ入力すると想定される非指名質問を使用しました。

「おすすめの会社は?」だけを繰り返すのではなく、利用目的、課題、予算、対象者、地域、専門分野、比較条件などを変えています。これにより、AIが質問の条件をどのように解釈し、どの情報源を参照し、どの企業・サービスを候補として回答するのかを調べました。

項目

内容

調査主体

Queue株式会社

調査時期

2026年9月

対象モデル

Google Gemini

対象業界

18業界

質問数

各業界100問、合計1,800問

質問形式

企業名・サービス名を含まない非指名質問

主な取得項目

回答本文、Web検索発火、検索クエリ、引用URL、参照ドメイン、言及された企業・サービス

 

調査対象は、Web制作、サイバーセキュリティ、ジム・フィットネス、個人向け不動産、法人向け不動産、企業向け採用支援、会計ソフト、営業管理ツール、学習塾・予備校、個人向け引越し、旅行、歯科、法律事務所、結婚相談所、美容医療、自動車買取、英会話スクール、個人向け転職の18業界です。

本調査における「検索・引用・言及・推薦」の違い

AI検索の可視性を分析するときは、「引用された」「名前が出た」「おすすめされた」を分ける必要があります。

指標

本記事での意味

Web検索発火

Geminiが回答生成時にWeb検索を実行した状態

クエリファンアウト

1つの質問に答えるため、AIが複数の検索クエリを生成すること

引用・参照

回答を作る情報源としてURLやドメインが利用された状態

本文言及

回答本文に企業名、ブランド名、製品名などが出た状態

推薦

比較候補、相談先、購入先などの選択肢として提示された状態

 

たとえば、ある企業の公式サイトが料金の根拠として引用されても、回答本文に企業名が出ない場合があります。反対に、比較サイトを根拠として企業名が紹介され、公式サイトは参照されない場合もあります。

したがって、AI検索での成果を「自社サイトが引用されたか」だけで判断することはできません。

18業界・1,800問の全体結果

18業界を横断して集計した結果は以下のとおりです。

指標

合計

1質問当たり

調査質問

1,800問

Web検索が発生した回答

1,675回答

93.1%

生成された検索クエリ

7,440件

4.13件

引用データ

22,931件

12.74件

 

Web検索が発生した1,675回答だけを分母にすると、1回答当たりの検索クエリは約4.44件、引用データは約13.69件です。

業界別の検索発火率・引用数・検索クエリ数

業界

検索発火率

引用データ

検索クエリ

Web制作

95%

1,250件

434件

サイバーセキュリティ

96%

1,436件

438件

ジム・フィットネス

93%

1,294件

432件

不動産・個人向け

90%

1,216件

381件

不動産・法人向け

97%

1,334件

408件

採用支援・企業向け

96%

1,195件

390件

会計ソフト

94%

1,253件

421件

営業管理ツール

92%

1,245件

429件

学習塾・予備校

96%

1,379件

447件

引越し・個人向け

98%

1,382件

448件

旅行

96%

1,347件

459件

歯科

82%

1,164件

345件

法律事務所

87%

1,264件

383件

結婚相談所

94%

1,189件

398件

美容医療

86%

1,264件

376件

自動車買取

92%

1,283件

433件

英会話スクール

98%

1,259件

426件

転職・個人向け

93%

1,177件

392件

 

検索発火率は82~98%で、業界によって16ポイントの差がありました。AI検索対策を検討するときは、「生成AIは常にWeb検索する」「特定業界では検索しない」と一括りにせず、対象業界と質問内容ごとに確認する必要があります。

傾向1:AI回答の93.1%でWeb検索が使われていた

今回の1,800回答では、93.1%に当たる1,675回答でWeb検索が実行されました。

生成AI対策では、LLMの学習データに企業情報を含ませることが語られる場合があります。しかし、今回の観測では、AIは多くの質問で現在のWeb情報を探し、その情報を根拠に回答を組み立てていました。

企業側に必要なのは、単にインターネット上で社名を増やすことではありません。少なくとも次の条件を満たす必要があります。

  • AIがアクセス可能なページに情報が存在する

  • ページの主題と企業・サービスの関係が明確である

  • 料金、対象者、対応範囲などの事実を確認できる

  • 情報の公開日・更新日・出典が分かる

  • 公式サイトと第三者サイトの説明が矛盾していない

従来のSEO資産は無駄になるのではなく、AIが現在の情報を取得するための土台として引き続き重要です。ただし、検索順位だけでなく、回答の根拠として使いやすい情報構造が求められます。

傾向2:AIは1つの質問を平均4件以上の検索クエリに分解する

1,800個の質問から、7,440件の検索クエリが生成されていました。1質問当たり平均4.13件です。

利用者が「中小企業に合う営業管理ツール」を質問したとしても、AIが同じ文章をそのまま1回検索するとは限りません。「中小企業向けSFA」「営業管理ツール料金比較」「導入しやすいCRM」「中小企業の導入事例」など、複数の観点に分解して情報を探す可能性があります。

この仕組みは、AI検索対策を一つのキーワードだけで管理できない理由を示しています。

企業は、対象となる質問に対して次のような検索クエリ群を想定する必要があります。

  • サービスカテゴリを探すクエリ

  • 料金や費用相場を確認するクエリ

  • 対象者・企業規模を絞るクエリ

  • 導入事例や実績を確認するクエリ

  • 競合との違いを比較するクエリ

  • 専門性や安全性を確認するクエリ

AI検索対策の単位は「キーワード」だけではなく、一つの意思決定を構成する質問群と、その質問から派生する検索クエリ群です。

傾向3:参照されるサイトは一部の大手だけに集中していない

18業界のレポートでは、業界別に数えた参照ドメインが延べ10,058件確認されました。このうち7,043件、70.0%は、その業界で1回しか引用されていません。

また、業界ごとの全引用数に占める上位10ドメインの割合は、中央値で約21.6%でした。

特に歯科では、上位10ドメインを合計しても全引用の約4.8%にとどまりました。一方、旅行では約41.1%、会計ソフトでは約40.5%を上位10ドメインが占めています。

この違いから、業界ごとに情報源の構造が異なることが分かります。

  • 旅行・会計ソフト:主要な公式サイトや比較サイトへ比較的集中する

  • 歯科:地域、診療目的、医院ごとに参照先が大きく分散する

  • Web制作・サイバーセキュリティ:企業・製品・比較媒体が多数登場し、ロングテールが長い

AI検索で露出を獲得する方法は、すべての業界で同じではありません。情報源が集中する業界では主要な公式・比較ページでの存在感が重要です。情報源が分散する業界では、地域、症状、用途、顧客条件などに対応した個別情報が重要になります。

傾向4:引用されることと、企業名が回答に出ることは一致しない

18業界の個別分析で繰り返し確認されたのが、「参照元」と「本文言及」のずれです。

たとえば、転職業界では、表記を統合するとリクルートエージェントが100回答中63回答、dodaが59回答に登場しました。一方、参照された回答数の上位はneo-career.co.jpとaxxis.co.jpで、本文言及の順位とは一致していません。

自動車買取では、ネクステージの関連ドメインが53回答で参照された一方、本文でネクステージが言及されたのは26回答でした。英会話スクールでは、ネイティブキャンプが48回答で言及されましたが、関連ドメインの参照は4回答でした。

この差が起きる背景として、少なくとも次のパターンが考えられます。

  1. 企業公式サイトが一般知識や比較条件の根拠として使われる

  2. 比較サイトが複数企業を整理し、その掲載企業が候補になる

  3. AIの事前学習知識にある企業名と、Web検索で取得した情報が組み合わされる

  4. 公式サイトの情報は使われても、企業自体が質問条件に合わない

  5. 別企業の解説記事が、業界全体の情報源として引用される

そのため、AI検索のKPIは「自社ドメインの引用数」だけでは不十分です。引用、言及、推薦、推薦順位を分けて計測する必要があります。

傾向5:業界全体の上位企業でも、質問条件によって候補から外れる

AI回答では、質問に含まれる条件が候補企業を大きく変えます。

 

法人向け不動産では、表記統合後にCBREが100回答中30回答に登場しました。しかし、CRE・保有不動産活用に関する10問では登場が確認されず、物流や社宅に関する質問では専門サービスが前面に出ました。

 

採用支援では、採用品質・サーチに関する質問でJACリクルートメントとビズリーチのいずれかが61.5%の回答に登場した一方、派遣・業務委託では全体上位と異なる企業が候補になりました。採用プロセス改善ではネオキャリアが10回答中8回答に登場しています。

 

自動車買取では、故障車・事故車に関する20問のうち、カーネクストが15回答、ソコカラが12回答に登場しました。転職では、ハイクラス転職10問でJACリクルートメントが7回答、ビズリーチが6回答に登場し、面接・応募書類に関する10問ではリクルートエージェントが9回答、dodaが8回答に登場しました。

 

つまり、AI検索で「業界1位」を目指すという考え方だけでは不十分です。

 

重要なのは、次の問いです。

 

自社が選ばれるべき顧客条件・用途・課題の質問で、AIの候補に入っているか。

 

知名度で大手企業に劣る会社でも、特定の業種、地域、用途、予算、課題などに対する情報を明確にすることで、条件付き質問における候補化を狙える可能性があります。

傾向6:主語やカテゴリが曖昧だと、検索先が別業界へ広がる

今回の調査では、本来想定した業界とは異なる情報が検索されるケースも確認されました。

 

  • 「セキュリティ」がサイバーセキュリティ以外の意味へ広がる

  • 「個別指導」が学習塾以外のサービスとして解釈される

  • 「予約変更」がジム以外の予約サービスへ広がる

  • 「燃油関連費用」が旅行ではなく自動車燃料として解釈される

  • 「買取店」だけでは自動車買取と判断されない

  • 歯科を想定した質問が別の医療分野へ広がる

  • 「会計ソフト」を明示しない質問が別カテゴリへずれる

 

これは質問設計上の注意点であると同時に、企業サイト側の情報設計にも関係します。

 

ページ内で「誰向けの、何のサービスで、どの課題を解決するのか」が曖昧な場合、AIがページの対象カテゴリを正確に判断できない可能性があります。

 

サービスページでは、抽象的な訴求だけでなく、以下を明示することが重要です。

 

  • サービスカテゴリ

  • 対象となる利用者・企業

  • 対応できる課題

  • 対応できない範囲

  • 利用場面

  • 関連する専門用語と一般的な言い換え

傾向7:公式サイト以外の第三者情報も幅広く参照される

18業界を横断し、完全一致するドメイン名で集計すると、8,844の参照ドメインが確認されました。同じドメインが複数業界で参照されるケースもあります。

 

ドメイン

参照された業界数

18業界での引用数

note.com

17業界

189件

prtimes.jp

16業界

63件

my-best.com

15業界

139件

youtube.com

14業界

54件

aspicjapan.org

13業界

179件

mynavi.jp

13業界

75件

itreview.jp

10業界

100件

it-trend.jp

8業界

103件

 

この結果は、AIが企業公式サイトだけを情報源にしていないことを示しています。記事投稿プラットフォーム、プレスリリース、比較媒体、レビューサイト、動画などが、業界をまたいで参照されていました。

 

ただし、本調査だけから「特定媒体へ掲載すればAIに引用される」という因果関係までは証明できません。媒体ごとに、情報の具体性、公開時期、検索クエリとの関連性、他サイトからの評価などが異なるためです。

 

企業が取るべき対応は、特定媒体への大量掲載ではありません。公式サイトと第三者情報の両方で、企業名、サービス内容、料金、実績、対象者などの説明を一致させることです。

傾向8:古い社名や終了したブランドが回答に残ることがある

引越し業界では旧社名、自動車買取では旧ブランドの「ビッグモーター」が、現在の候補であるかのように扱われる回答が確認されました。

 

生成AIは、公式サイトだけでなく、過去の記事、比較サイト、ニュース、企業データベースなど複数の情報を組み合わせます。そのため、公式サイトを更新しても、外部に古い情報が残っていれば回答へ混入する可能性があります。

 

特に以下の変更があった企業は、AI回答を継続的に確認する必要があります。

 

  • 社名・ブランド名の変更

  • 運営会社の変更

  • 合併・買収

  • サービス終了

  • 料金改定

  • 対応地域の変更

  • 商品名称やプランの変更

 

AI検索対策には、露出を増やす施策だけでなく、誤情報や旧情報を見つけ、修正可能な情報源から更新する「情報衛生」の視点も必要です。

18業界で見えた特徴

業界

AI回答で確認された主な特徴

Web制作

参照ドメインと企業名の露出が分散し、参照される会社と本文に出る会社が一致しない

サイバーセキュリティ

企業、製品、比較媒体が分散し、質問テーマで情報源が変わる

ジム・フィットネス

公式サイト参照とブランド言及にずれがあり、利用目的で参照先が変わる

不動産・個人向け

賃貸、購入、売却、相続、投資で候補となるサービスが入れ替わる

不動産・法人向け

オフィス、物流、社宅、CREなど用途ごとに専門企業が候補になる

採用支援・企業向け

採用品質、派遣、採用プロセス改善で推薦される会社が異なる

会計ソフト

公式サイト参照、製品名言及、推薦を分けて評価する必要がある

営業管理ツール

比較サイトと製品公式の両方が使われ、製品上位と参照元上位が一致しない

学習塾・予備校

比較サイト参照と塾名言及に差があり、地域がない質問では候補を絞れない場合がある

引越し・個人向け

比較サービスと公式サイトが混在し、単身、家族、特殊荷物で候補が変わる

旅行

旅行目的や商品タイプで公式サイトの使われ方が変わる

歯科

地域と診療目的による分散が大きく、個別医院が回答ごとに入れ替わる

法律事務所

法律情報の参照元と、相談先として提示される事務所が一致しない

結婚相談所

質問テーマで候補が変わり、関連サイトが参照されても相談所名が出ない場合がある

美容医療

施術内容によって候補クリニックが入れ替わり、比較媒体と公式サイトが併用される

自動車買取

車両状態と売却方法で候補が変わり、旧ブランドが残る場合がある

英会話スクール

学習目的、受講形式、専門性によって候補が変わり、参照元と候補が一致しない

転職・個人向け

ハイクラス、未経験、面接対策などで候補が変わり、情報メディアの参照も多い

18業界の調査から考えるAI検索対策

1.自社が選ばれるべき非指名質問を定義する

最初に行うべきことは、「AI検索で自社名を出したい」と考えることではありません。

 

自社が候補になるべき質問を、顧客の条件ごとに整理します。

 

  • 誰が探しているのか

  • 何を解決したいのか

  • どの段階で比較しているのか

  • どの条件を重視しているのか

  • どのような不安を抱えているのか

  • 地域や予算などの制約はあるか

「おすすめの会社」だけでなく、比較、費用、用途、実績、安全性、専門性、導入条件などに質問を分けることが重要です。

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2.引用・言及・推薦を分けて現状を測定する

対象質問を実際のAIへ入力し、以下を記録します。

  • 自社名が出たか

  • 自社サイトが引用されたか

  • 候補として推薦されたか

  • 何番目に紹介されたか

  • どの競合が出たか

  • どのサイトが根拠として使われたか

  • AIがどの検索クエリを生成したか

自社サイトが引用されているのに自社名が出ない場合と、自社名は出るが公式サイトが引用されない場合では、必要な施策が異なります。

3.質問テーマごとにページと根拠情報を用意する

総合サービスページだけで、あらゆる質問に対応することは困難です。

業種、企業規模、対象者、用途、課題、地域、価格帯など、意思決定に使われる条件ごとに情報を整理します。

ページ数を増やすこと自体が目的ではありません。それぞれのページで、質問に対する明確な結論と、その根拠となる一次情報を提示することが重要です。

4.AIが引用できる一次情報を増やす

抽象的な強みだけでは、比較や推薦の根拠として使いにくくなります。

企業サイトでは、以下の情報を確認可能な形で公開します。

  • 料金・費用の考え方

  • 対応範囲・対象外の条件

  • 導入件数・支援実績

  • 調査データ

  • 具体的な導入事例

  • 専門家・担当者情報

  • 他社との比較軸

  • 更新日・調査日

  • 情報の出典と算出方法

独自データは、他社が同じ内容を提供しにくく、引用時の根拠になり得ます。今回の1,800問調査も、その一例です。

5.ブランド・サービスのエンティティ情報を統一する

今回の集計では、同じブランドでも表記が分かれるケースがありました。

  • SUUMO/SUUMO(スーモ)

  • HIS/H.I.S.

  • freee/freee会計

  • IBJ/日本結婚相談所連盟

  • Salesforce/Salesforce Sales Cloud

企業名、サービス名、運営会社、旧名称、略称の関係を、会社概要、サービスページ、FAQ、構造化データなどで明確にします。

 

外部サイトに掲載されている名称も確認し、古い表記や誤った運営会社情報が残っている場合は、修正可能な範囲で更新を依頼します。

6.第三者情報を含めて情報流通を設計する

AIは公式サイトだけでなく、比較媒体、ニュース、プレスリリース、レビュー、業界メディアなどを参照しています。

 

PR施策では、単に社名を露出させるのではなく、第三者が扱いやすい事実を提供することが重要です。

 

  • 独自調査

  • 市場データ

  • 顧客事例

  • 専門家コメント

  • 業界課題への見解

  • 新しい取り組みの背景

  • 数字で確認できる成果

 

第三者記事と公式サイトの内容がつながることで、AIが企業と強みの関係を確認しやすくなります。

7.情報鮮度と誤回答を継続的に監視する

AI回答は固定ではありません。検索結果、参照ページ、モデル更新によって変化します。

 

月次または四半期単位で、重要質問に対する以下の変化を追います。

 

  • 自社の言及数

  • 自社ドメインの引用数

  • 推薦順位

  • 競合の言及数

  • 新しく使われた参照元

  • 誤情報・旧情報

  • 質問テーマ別の露出

 

一度対策して終わるのではなく、検索結果と回答の変化を見ながら改善する運用が必要です。

Webマーケティング・SEO・PR担当者が取るべき行動

Webマーケティング担当者

流入数だけでなく、AI回答内で自社が比較候補に入っているかを確認します。商談や購入に近い質問を優先し、質問テーマ別の言及率・推薦率をKPIに加えることが有効です。

SEO担当者

既存記事の検索順位だけでなく、AIが生成するクエリファンアウトと引用元を確認します。検索意図が異なる質問を一つの記事へ詰め込まず、ユーザーの意思決定単位でコンテンツを設計します。

広報・PR担当者

社名の露出量だけでなく、「どの強みと結び付いて紹介されているか」を管理します。独自データ、専門家コメント、実績など、第三者が引用可能な情報を公式サイトと外部発信の両方で整備します。

AI検索対策で確認したいKPI

KPI

算出方法・確認内容

言及率

対象質問のうち自社名が出た回答の割合

引用率

対象質問のうち自社ドメインが引用された回答の割合

推薦率

対象質問のうち候補として推薦された回答の割合

推薦順位

回答内で紹介された順番

引用・言及ギャップ

公式サイトが引用された回答数と自社名が出た回答数の差

テーマ別可視性

用途・課題・対象者別の言及率

競合シェア

自社と競合の言及回答数の比較

第三者参照率

比較媒体・ニュース・レビューなどが使われた割合

誤情報率

旧料金、旧社名、終了サービスなどが出た回答の割合

調査結果を読む際の注意点

今回の調査には、以下の制約があります。

 

  • 対象モデルはGoogle Geminiであり、ChatGPT、Perplexity、Claudeなどでは結果が異なる可能性がある

  • 調査は2026年9月時点の回答であり、その後の検索結果やモデル更新で変化する可能性がある

  • 1業界100問であり、業界に存在するすべての質問を網羅しているわけではない

  • 質問文や実行環境によって回答が変わる可能性がある

  • 引用されたことと、その情報が最終的な推薦理由になったことは同義ではない

  • 企業名、サービス名、略称などの表記統合によって言及数が変わる場合がある

  • 同じドメインが1回答内で複数URL引用される場合があるため、引用数と引用回答数は異なる

  • 観測された相関から、特定施策が引用・推薦を生んだという因果関係までは断定できない

 

本記事では、確認できた事実と、そこから考えられる実務上の示唆を分けて記載しています。

まとめ:AI検索対策は「引用される」だけでは終わらない

18業界・1,800個の非指名質問を調査した結果、回答の93.1%でWeb検索が発生し、1質問当たり平均4.13件の検索クエリと12.74件の引用データが確認されました。

 

この結果から、AI検索回答は学習済み知識だけで作られるのではなく、複数の検索クエリと幅広いWeb上の情報を組み合わせて生成されていることが分かります。

 

一方、引用されたサイトと、回答内で言及・推薦される企業は必ずしも一致しません。業界全体で露出が多い企業でも、用途、対象者、地域、課題などの条件が変われば候補から外れます。

 

企業が取り組むべきAI検索対策は、単にAIへ自社サイトを読み込ませることではありません。

 

  • 自社が選ばれるべき非指名質問を定義する

  • AIが生成する検索クエリと参照元を把握する

  • 条件別の質問に答えられる情報を整備する

  • 比較・推薦の根拠となる一次情報を公開する

  • 公式サイトと第三者情報の説明を一致させる

  • 引用・言及・推薦を分けて継続的に測定する

 

これらを一つの運用として行うことが、AI検索で適切な候補として選ばれるために重要です。

Queue株式会社のAI検索現状分析

Queue株式会社では、企業ごとの重要な非指名質問を設計し、主要AI検索における自社・競合の言及、引用元、推薦状況を可視化する現状分析を提供しています。

 

「自社はどの質問で候補に入っているのか」「公式サイトが引用されても社名が出ないのはなぜか」「競合はどの情報源から推薦されているのか」を確認したい場合は、Queue株式会社へご相談ください。

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